―――償いの果てに〔中篇1.5〕―――








 望はその日の夜、あまり眠れなかった、あの話の続きと…楊ゼンのことが気になって。
 
朝、望は今だ覚醒せぬ頭と友に大きなテーブルに座った、
席にはもう元始天尊や家政婦達も、集まっていた。
「望よ、最近やたら眠そうにして起きてくるが、何をしているのじゃ?」
 望が家政婦に出された朝食に手をつけようとした時、急に元始天尊が言った。
望は少し驚いたように言った
「べっ、別に何もしておらぬ。ただ考え事をしておるだじゃ」
「考え事とな?ほぉ、おぬしにも考える時があるのじゃな」
元始は少し感動しながら言った。
「ぬ〜;どういう意味じゃ;」
望は少し膨れっ面をいながら、改めて朝食に手をつけはじめた。
「あっ、そうじゃった、望よお主、結婚する気はないか?」
「ぶっ!!!」
サラリと言った元始の言葉に思わず望は吹き出しそうになった。
そして
「なっ!!じじぃ!急に何を言い出すか!もうボケ始めたのか?」
と、ガタンっと椅子からたって言った。
その時
「望ちゃん元始天尊さまは本気だよ、それにボケてるにしては話が大きすぎるしね」
と望の横からこえがした
「ふっ普賢」
普賢と言われた男は昔から望に仕えており、今となっては良い友達的存在なのだ、
「そうだよ望、それにそんなに驚かなくても、話だけでもねv」
と次に太乙が言った
「太乙まで;、ったくしかしじじぃ。なんたって急に;;」
「うむ、実はなお主ももう少しで16であろう?そろそろ結婚しても良い頃かと思ってのう」
 フオッフオッフオッ、と笑う元始に対して、望は
「な〜にが結婚じゃ!だいたい!相手は決っておるのか?」
 望は少し興奮したように言った、
元始はそんな望にサラリと
「おるぞ」
といった。
そして
「いろんなところから、縁談がきてのぅ。まぁ可愛い可愛い孫がどこぞの若者と
 結婚するのはちと嫌じゃが、どうせお主にも好きな者は居らんのだろうし、
 国の為にも、な?」
と、話した、望はフォークの先を元始に向けながら
「何が、な?だ!それに!ワシとて好きな奴ぐらい居るわ!」
と、叫んだ。そして最後の望の言葉に対してあたりはシン、とした。
望はハッと我に返り自分の言った事に自ら赤面した。
「なんと、お主にも好む者が居ったのか」
 と、元始が少し驚きながら言った。
そして、茶化すように
「のう、それは誰なのじゃ?」
とニヤニヤしながら言った、
望はフルフルと振るえながら
「うっ五月蝿いわー!!」
と、走って逃げていった。
 元始以外皆は今だ唖然としていた。
そして、そこでフッと声を出したのが太乙と普賢だった
「まさか、あの望に好きな人ができるとはねぇ…。あぁついにこの日が来たのか、
 私は嬉しいのか悲しいのか複雑な心境だよ〜」
「クスクス、何を急に、それが嬉しそうな顔をして言う言葉?
 本当はとても嬉しいんでしょ?望ちゃんに想いの人ができて。」
と、普賢と太乙は幸せそうに話し合っていた。






一方自分の部屋に逃げてきた望は、今だ紅くなった顔でベットに横たわっていた。
「ったく、あんのくそジジィめ!」
 と一人愚痴っていた。
しかしその間も、やはり頭には楊ゼンの事でいっぱいだった。











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閨呂 廠サマより頂きました。

貧乏人×お姫様第3段v
元始天尊との掛け合いが楽しいですv
師叔思わず、好きな人ぐらい居る宣言しちゃうし。
そして今回は普賢と太乙も登場v
でもそれなのに師叔の頭の中は
始終楊ぜんのことで一杯のようで・・・。
恋する師叔が可愛いですv

続きはNEXTをくりっく。