二人仲良く、温泉旅館なんかに来ていたり。
ダメダメ猫ス☆大奮闘記~ドッキリ湯煙編
「よーぜん!早く早く!」
「はいはい」ちょこちょこと楽しそうに駆けていく太公望の後ろ姿を見ながら、苦笑していた楊ぜんもその後を追った。
愛犬に乗せた二人分の荷物を抱えて、ついでとばかりにちょこまかと動いていた可愛い恋人も腕に抱え込む。
といっても引き寄せる程度だったのだが。小さな身体はそれだけでも抱え込まれたように隠れてしまう。
「む。離すのだっ。ここは外だぞ!」
「だってこうしないと師叔、転んじゃいそうでしたから」
「わしは転ばぬ!」
ぷくぅっと柔らかい頬を精一杯膨らまして抗議する太公望に、楊ぜんは笑ってまたその身体を引き寄せた。
今は服の中に隠れているシッポをそっと撫で上げると、びくっとした反応が返ってくる。
「望は、僕とこうするの嫌?」
「・・・・・嫌じゃないの・・・」
小さな手が、恥ずかしそうに楊ぜんの道服をぎゅうっと握り締める。
それから二人は笑い合い、仲良く手を繋いで目的の宿の中へ入っていった。
ここは周でもちょっと有名な温泉旅館。
猫の姿になってからというもの、楊ぜんに毎日しつこいくらいえっちな事をされ、太公望の身体は疲れ切っていた。
3日で解毒剤を作れと言っておいた太乙からは5日たっても、10日たっても連絡がなくて。
イライラしていた太公望だったが、楊ぜんにこの姿を『かわいい』と言われ抱き締められれば文句も言えなくなる。
楊ぜんの思惑通りになっているとも知らずに・・・。
けれど流石の楊ぜんも、無体を働き過ぎた小さな身体が可哀相になり、療養と称してこの温泉旅館にやって来たのだった。
ホントに療養だけで済むかというのはさておき、太公望は初めて入る温泉にウキウキだった。
「はふー・・・気持ちがよいのぅ・・・」
ちゃぷんっとお湯をすくい上げ、その滑らかな感触に満足げに笑って、またはふっと息をつく。
檜の浴槽の縁に両手を乗せてその上に頭を乗せて。
浴室の湿気を吸った猫ミミとシッポの重みも今は丁度いいくらいだった。
だがさすがにお湯の中に入れるのは戸惑われ、シッポが濡れないように太公望はおしりを水面近くまで上げる格好をしていた。
襲って下さいと言わんばかりの姿は、しかし誰も見るものはいない。
「貸し切りなんて贅沢だが・・・楊ぜんに感謝じゃな」
気持ちよさそうにごろごろと喉を鳴らし、すべすべになった自分の肌に頬を擦り寄せる。
あらかじめ鍵付きの露天風呂を貸し切ったのは楊ぜん。
それは猫姿の太公望を他人に見せないようにするための独占欲から。
決してよからぬことをしようと思って貸し切りにしたわけではない。多分。
「そういえば楊ぜん遅いのう・・・・一人で入るのもいいが、こう広いと・・・」
「寂しかったですか?」
「楊ぜん!」
いつのまに入ってきたのか、湯煙の影から楊ぜんが姿を現した。
寂しくなんかないぞ!と言いながらも笑顔で迎えてくれる太公望に楊ぜんは微笑む。
その笑顔に、太公望は今更ながらにどきりとした。
綺麗な笑顔、長い髪は上のほうでまとめられていて逞しい身体がはっきりと伺える。
あの身体に毎日わしは・・・・///と考え出してしまって、太公望は照れ隠しにお湯に顔をぶくぶくと沈めてしまった。
そんな可愛い仕草に、楊ぜんの心は弾んでいた。
実はもっと前から浴場には来ていた楊ぜんだったが、お風呂を楽しむ可愛い恋人の姿を影から盗み見ていたのだ。
湯煙に見え隠れするピンクに染まった幼い肢体を堪能し、この絶○男の気分と身体はもう出来上がってしまっている。
ちゃぷんっと太公望の隣に身体を沈めた楊ぜんは、ちらりと視線を横に流す。
「・・・・ねえ望、それって誘ってるんですか?」
「はぁ?」
怪訝な表情で答える声だが、一瞬後には甘い声にすり替わる。
楊ぜんが、しっぽを出すために上げられていた小さな可愛いおしりを撫で上げたからだ。
襲って下さいと言っているような格好に、やはり我慢が出来なかったらいい。
文句を言われる前に楊ぜんは背後に回り、形のいいおしりを逃がさないように両手で固定し、視姦する。
「や・・・な、何するのだ!」
「何って・・・・イイコトv」
「あ・・!そこダメなの・・・」
やわやわと撫でたり揉んだりしていた手が、今度はしっぽの付け根あたりにある蕾を撫でている。
必死にしっぽで抵抗する太公望だが、湿気を吸って重くなっていて上手く動かない。
湯船からでようとも試みたが、いつのまにか身体は楊ぜんの片腕でがっしりと抱え込まれていた。
嫌と抵抗しながらも、蕾はだんだんと色づき収縮を始める。
本当にえっちな身体だ、と楊ぜんは密かに妖艶に微笑んだ。
「望がこんな格好してるからいけないんですよ?まるで挿れてっておねだりしてる時のような格好して・・・」
「・・わ、わしはそんなおねだりした事なんてないのだー><!」
「うそつきですねぇ。昨日の事もうお忘れですか?」
「・・・・・Σハッ(////)あ、あああれは・・・」
「昨日みたいに、こうやってして欲しいのでしょう?」
「にゃ・・・あっ・・っん」
すらっとした長い指が、ぴくぴくと震えていた穴の中へ埋め込まれていく。
ゆっくりと探るように押し込まれ、ある一点でふいに指がくいっと折り曲げられた。
「ひゃぁ・・!そ・・こ・・っ」
「可愛い・・・もう一本入れますよ」
二本に増えた指は益々蕾の中を責め立てる。
激しく抜き差しされたかと思えば、浅い場所をくすぐるように弄られて。
浴槽の縁に縋ることしかできなかった太公望の身体はふにゃっと力が抜けてしまって、おしりを上げている体勢も楊ぜんが支えてやらなければ崩れてしまう状態だ。
「もうやだ楊ぜ・・・・っ熱いの・・・」
「あぁ、のぼせてしまうかもしれませんね。じゃあ一旦出て・・・・」
「違うの・・・ここがっ」
そろそろとのばされた手のひらは、きゅっと自身を握りこんだ。
力が抜けてしまった全身に反比例して、そこははちきれんばかりに膨らんでいた。
猫みみをぺたっと伏せてこちらを縋るように見つめる瞳に、楊ぜんの口元が妖しく歪む。
かなり嫌な予感を感じ取った太公望だが、蕾への抜き差しが再開されてもう何も言えなくなる。
「楊ぜ・・・ぇ・・こっちも・・お願・・」
「こっちはダメ」
「なっ・・・!」
無意識に自身を擦ってしまっていた小さな手を、強引に引き剥がす。
刺激をなくした太公望のモノはぷるんっと震えて、苦しい快感に両ひざも小刻みに震えだした。
刺激をなくしても、お湯の温かさと中を掻き回される感覚に身体の熱は上がるばかり。
太公望は涙を滲ませて、背後の意地悪な恋人を切なそうに振り返る。
「僕が望のそういう瞳に弱いの、知っててやってます?」
「楊ぜん・・・・ひゃぁ!!」
ねえ?と言いながら楊ぜんは後ろから、可愛い二つの丸みを指先できゅっと揉む。
ふるふると首をふる仕草を楽しみながら、楊ぜんは後ろに突き立てていた二本の指を一気に引き抜いた。
次にくる衝撃に太公望は目をぎゅっと閉じて待った。
先程からふとももにあたっていた硬いモノ。
あの熱い感触を思い出して待ち構えていたのだが、いつまでたっても衝撃は訪れず、丸みを弄っていた指も離れていく。
「・・・?楊ぜん・・?」
「もうすぐ夕食の時間ですから、このくらいでやめておきましょう」
「・・・・え・・で、でも・・・」
「望が楽しみにしてた夕食ですよ?このまましたら、力が抜けて食べれなくなってしまいますよ」
「にゃぁ・・・」
「僕も我慢しますから、望も我慢して?さ、出ましょうか」
もうすでに力の抜けきっている身体を、楊ぜんは軽々と抱え上げる。
密着した肌に太公望の身体は震えて、引かない熱に耐えていた。
時折触れる自分の柔らかいしっぽの感触にさえ甘い声が出てしまう。
「あ、そういえばここを忘れてましたね」
「え?・・っぁん」
浴衣に着替えさせてもらっている途中、楊ぜんはそう言ってぷくっと勃ち上がってしまっているピンクの乳首を指ではじいた。
「ここもあとでたっぷり可愛がってあげますからね」
「・・・・本当?」
「・・そんな可愛いこと言われたら我慢できなくなっちゃうじゃないですか」
ちゅっと軽くキスをして、どきりとするほどの笑顔を見せられる。
浴衣の布に擦れてムズムズする色んな場所が、また一気に熱くなっていくのを太公望は自覚した。
部屋までの廊下を、大きなスリッパをぺたぺたとならして楊ぜんに手を引かれている間も、身体は焦れてしょうがなかった。
もう夕食なんていいから触って!状態なのだが、太公望の恥ずかしがりの性格がそれを言うのを許さない。
結局濡れた瞳で見つめるだけで、それを楊ぜんは満足そうに見つめていた。
これが全部この男の策略であると太公望が知るのは、もう少し後のこと。
つづく(正気?)
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