++あなたしかみえないの++
ここは平和な西岐城。 いつもの場所、いつものメンバーで、いつも通り執務が行われていた。 ・・・・・・・・そしていつも通り「それ」は始まったのである。
「よーぜん」 「なんですか?師叔」 執務の途中だというのに、自分の席から離れ恋人に擦り寄っていく太公望。 怒ろうともせず、むしろ嬉しそうにそれを迎える楊ぜん。 「よーうーぜんVv」 「はい」 擦り寄ってきた太公望を自分の膝の上に向かい合わせで座らせる。 落ちないようにその細い腰を片手でささえ、もう片方の手は頬にあてて。 頬にあてられた、大好きな大きい手に自分の手を重ね合わせ太公望はうっとりと目をとじた。 「師叔?」 「楊ぜん・・・大好きじゃ!」 そういって楊ぜんの頬にちゅっとキスをして、すぐに恥ずかしそうに彼の胸に顔をうずめてしまう。 その頬は桃色に染まっていて。 「今日はいちだんと可愛いですね・・・・。そんなあなたを見せられると我慢が できなくなってしまうんですけど。・・・・・・・・・ねえ師叔、キスしてもいいですか?」 「ん・・・良いよ。 いっぱいして・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・なあ、旦。そろそろ止めないとやばくねえか?アレ。あの様子だと 最後までいきそうだぜ・・・・・・?」 「あの二人は〜!!毎回毎回、仕事もぜず・・・・・・!!!今日という今日は許しません!」 そう言って自慢のハリセンをとりだす。 「旦・・・それだけはやめといたほうがいいと思うんだけど。殺されるから。楊ぜんに。」 「・・・・・・・・・・」 その言葉には妙に説得力があり、命惜しさにしぶしぶハリセンをしまう周公旦。
その間にも二人のラブラブは進行している。
「お主は本当にキレイじゃのう。長い髪も、蒼い瞳も、・・・・・というか全部じゃが」 「ありがとうございます。でもあなたのほうがずっと綺麗ですよ。もちろん全部 ですけど・・・・特に僕にだけ見せてくれる夜のあなたはv」 「ばっっ!!こんなところでそんなこと言うでない!恥ずかしいではないか・・・・・・」 太公望は耳の先まで真っ赤にして、蒼い髪に染まった顔をおしつけて、 ぎゅうっと楊ぜんに抱きついた。 「可愛い師叔・・・。今すぐにでもあなたを抱きたい」 朱色の髪を優しく梳きながら甘く耳元でささやく。 「・・・ダメ。まだ仕事が残っておるから・・・」 「では今夜、師叔のお部屋にうかがってもよろしいですか?」 「うん。・・・・・・・・・・・きて」
「どーして周りに人がいるってのにあそこまでいちゃいちゃできるんだ?あのばかップルは・・・」
ここは平和な西岐城。 今日も穏やかに時は過ぎてゆく・・・・・。
+END+
あとがき いかにラブラブさせるかがこの話の課題でした。 |