助けてもらったからには大切に生きなくてはいけなくて。
でも・・・。
いったいわしはドコにいけばイイ?



大切だから・・・。      ―太公望―



女?との戦いでホントはとっくに死んでるのに・・・。
助けられた。妲己に。
――――――『本当にそれでイイのん?』――――――
そう言われてもイイのだろうか。
わからない。いいはずだ!!わしはあやつらとは違うから、
ひっそりこやつと暮らそうときめたのだ!!
でも・・・、ものたりないこの気持ちは『欲』というものなのだろうか。

『どーした?太公望。しめっぽいツラしやがってよー。』
「なんでも・・・ないぞ。」
『じゃあ、おまえなんで泣いてんだ?』
「・・・え?・・・」
『こーゆー事聞くガラじゃねーけどよー、話してくんねぇか? 一応俺アンタの半身だゼ?
 教えてくんねぇか?」
「・・・わからぬのだ妲己に言われた最後の言葉、それとこの異名な自分の気持ちが。」
『ふーん・・・あのさ、俺、アンタの半身だけどよ、アンタの気持ちはしらねぇ。一つの身体に二つ魂。いくら一体化してもアンタはアンタ、俺は俺だ。
 母さんに言われた意味は・・・自分で考えな。』
「とーゆーことだ?」
『まんまの意味。』
「たよりにならんのぅ。」
『言ってろ!!フン。』
「フフッ」


――――でも・・・。

どーゆー事?わからない。
こやつにわかってわしにはわからない。
どーして?なんでわしにはわからないのだ?
そして、なぜ悲しくもないのに涙が頬を伝う?
ああ。結局わしは・・・無能だったのだな。
苦しい。せつなくて・・・。愛しくて・・・。
こんなにもお主に会いたいと願ってしまう。
この、愛しい気持ちがなんなのかわからないまま、
お主に会いたくても会えないまま、
わしは一生をとげるのだろうか・・・?

ポタッポタッ

雨・・・?いや違う。これは・・・涙? わしの?
今わしは泣いてる?

「楊ゼン・・・。会いたい・・・会いたいよぅ!!っく ひっく ふぇ。 っく っく。 楊・・・ゼン・・・ひっく。」
『太公望・・・』

どーして恋心とは離れて気づくのだろう?
離れてからじゃ・・・遅いのに。
でも会えない。
わしとお主は・・・
生きる世界が全く違うから・・・。

                                     Fin.

 

 

にゃご桜様より頂きましたv
ってゆーか王天君が・・・・!!
無愛想でも師叔に友好的な彼がツボなのですよv
楊ぜんを思って泣いてしまう師叔が可愛いです。
そしてそれを心配するような王天君が・・・(ラブ)
お互い離れてから気付いてしまったのですね。
愛の深さに!(笑)