初めの動きはいつだって緩慢で、焦れったくてしょうがない。
ひどく優しく触れてくる時に限ってもっと与えて欲しいのに。


身体は正直。


こんなにすぐに熱を持ちはじめるなど
あやつに触れられるまで信じられなかったけれど。









わるい子になりたい








これが現実。
わしだって欲しくなるときぐらいあるのだ。







「あっ!・・あ・・・はぁ・・ん・・・」


濡れる秘所にあてがわれた楊ぜんの熱い自身が、ゆるゆると埋め込まれていく感覚にぞくりと震える。
一息には貫かない。
いつも自分の様子を伺い、序々に腰をすすめてくる。
それは、痛みに歪む顔を見たくないからなのか、逆に焦れる表情を楽しみたいだけなのか。


「大丈夫ですか師叔・・・?痛くない?」


分かってはいたが、理由は前者。
心配そうに覗き込んでくる瞳は欲に濡れているくせに。


「・・ぁ・・平気じゃ・・・ん・・・」


優しい口づけが降ってきて、中断されていた動きが再開される。
動くときでさえ断りをいれるくせに激しい抽挿も、深い交わりも。
何の欲求もされない。


「あっ・・・師叔・・・」
「ん・・・んんっ・・あ・・・・楊ぜんセン・・セ」


それが反対に不安になるということに気づいていないのか・・・・。




お互い満たされていないということに・・・・・・・・







☆☆☆







「・・・・・・・・・・・で?授業サボってまでなんの用だい?」
「相談があるのだ、太乙」


入ってきた時には勢い良く開けた保健室の扉を、今度はゆっくりと閉める。
保健室は静かに!とうるさい保険医・・・目の前の太乙の言葉を、つい忘れて開けてしまった。
太乙がその音に驚いて、薬品を床にばらまいてしまった音のほうがよっぽどうるさかったのだけれど。
わしはそんなことを思いながら、薬品を拾い上げている太乙に向かってさらりと凄いことを質問した。


「のう、もっと楊ぜんに激しくされるにはどうしたらよいのだ?」


ガチャンッ!
その言葉に、拾い集めた薬品ビンを再びハデにばらまく太乙。
そしてうんざりしたように


「・・一応聞くけど、されるって何を・・?」
「ナニを」
「・・・・・はぁ・・」


ため息をつき、薬品を拾い上げる太乙を手伝おうと近づいていったわしに太乙は呆れたように呟く。


「君ねぇ・・・そんなの直接楊ぜんくんにいいなよ」
「ば・・・!言えるかそんな恥ずかしいこと!だからこうしてお主に相談に来ておるのではないか」


真っ赤になる自分を見て、太乙はもう一度大きくため息を吐いてみせた。
が、あ!と言って突然保健室の隅にあった机の引き出しを探りだした。
戻ってきた太乙に手渡されたのは一つの小さな錠剤。


「これは?」
「最近私が発明した、その名も”素直になれちゃうお薬”!」


バックにドラえもんが秘密道具を取り出したときのような効果音でもつきそうなくらいの勢い。
発明って・・・・こやつ丁度よい実験台ができて楽しんでおるのか?
胡散臭そうにそのクスリを眺めるわしにはお構いなしに、太乙はいきいきと説明を始めた。






「『素直になれば楊ぜんくんも我慢できなくなって激しくしてくれるんじゃないかな?君がんこだからね〜。素直な君にノックアウト間違いなし!』・・・・か」


よく考えてみれば凄いことを言われたような気もするが、まあいいか。
手の中のクスリをぎゅっとにぎる。


いつも自分を気遣って手加減されて。
思いっきり愛し合いたいと思うのはわしだけなのかのう・・・。
自分がこんなこと考えるようになるなんて思いもしなかったが、きっとそれは相手が楊ぜんだから。
わしは一つの決意を胸に薬を飲み込み、彼がいる理科準備室へと向かった。






「楊ぜん・・・おるか?」


ノックもなしでここの扉を開けられるのは、ひとりだけ。


「学校では先生と呼びなさいと言っているでしょう?師叔」
「おぬしこそ、生徒に向かってその師叔というのはやめい」
「とにかく学校では先生と呼んでください」


そう言いながらも、いつもあまり気にしていない様子なので本気で怒っているわけではないのだろう。
楊ぜんは書類を整理していた手を止め、こちらに近づいてくる。
その姿になんだか妙にどきりと胸が高鳴った。


普段はあまり着ないくせに、白衣なんか着て。
それがとても似合っているのを知っているから思わず見惚れてしまう。


「師叔?」
「・・え?・・あ、いや。なんでもない」
「顔あかいですね・・・熱でもあるんじゃないですか」
「なんでもないと言っておるだろう・・・」


優しい言葉にさえ素直になれない。
そんな自分に呆れながら薬の効果が出始めるのを少しだけ期待する。
熱を計ろうと、楊ぜんはわしの額の髪を掻き上げて、自分の額にぴったりと合わせてきた。
間近にある秀麗な顔を見まいと、ぎゅっと目を瞑った、その時。


どくんっ!


「!?」


いっさい胸が高鳴り、心臓が飛ぶように跳ね上がる。
突然楊ぜんに触られている場所に一気に熱が集まりだした。
身体全体を信じられないほどの熱さが支配しだす。血がいっぺんに逆流しているかのような感覚。
額に肌が触れていると認識するだけで、ぞわぞわと身体が震える。


「うーん、少し熱いかも。ちょっとこっち来て下さい。確かいい風邪薬が・・・」
「ひゃあっ!!」


歩を促すために腰に添えられた感触にぞくりとし、悲鳴のような声が口をつく。


「あ・・・・・よ・・ぜん、・・あつ・・熱い・・」


楊ぜんは、あまりのことに涙をぽろぽろ零すわしにびっくりして、慌てて抱きしめてくる。
その感じにまたびくんっと反応して、熱がどんどん上がっていく。
今まで体験したことのないほど大きく身体が痙攣して。
わしはもう、楊ぜんの身体に縋らなければ立っていられない状態だった。


「師叔!?どうしたんですか・・・どこか痛いんですか?!」
「ちが・・っ身体が・・・急に・・ぁ・・やぁ・・熱い・・!楊ぜん!!」


考えられる原因はただ一つだけ。
太乙のやつめ・・!!!変なクスリ飲ませおって!!
なにが素直になれるお薬じゃ!?


「た・・たすけて、楊・・ぜ・・・はぁ・・楽になりた・・ぁ」


頬はピンク色に染まり、熱い吐息が止めどなく溢れてくる。
言いたくないのに、どんどん楽になりたいという自分の望みが言葉になって。


「・・・・・・・・!!」


抱きしめられていた身体が離れたかと思ったら、突然荒々しく唇が塞がれてそのまま深く押し入られる。
そして気づいたときには軽い体が持ち上げられて、楊ぜんのデスクに組み敷かれていた。


自白剤+強力な媚薬。


それは立派な”素直になれちゃうお薬”であった。








☆☆☆








「あ・・ぁあ・・ん・・いや・・」


服を脱がされる際の、布が擦れる感覚にでさえ快感が背筋を駆け上がっていく。
うっすらと薄桃色に染まった肌を、惜しげもなく楊ぜんに晒しているという事実に感じてしまう。
楊ぜんは羞恥に真っ赤になったわしを安心させるようににっこりと微笑み、胸の上の小さな飾りに手を伸ばした。


「・・・ああぁ!!や・・やぁ・・」


硬く突き出す乳首をきゅっとつままれただけで、バカみたいに身体がはねあがる。
楽しむように爪先で引っかかれれば、そこはますます硬度を増していった。


「いや・・・ようぜ・・は・・あぁ・・」
「こうなった理由は・・・・・・・何となくわかりますけど、後で聞きます。でも今は・・」
「楊ぜん・・・早く!・・もっと・・もっと・・ぉ」
「っ・・・・・・!あなたが誘ったのですよ」


もう我慢できません!


楊ぜんはすでに限界まで勃起し、白い蜜を流すわしのモノを取り出した。
くちゅくちゅと音を立てながら上下に擦り上げられ、とろとろと溢れ出る液が楊ぜんの手を濡らす。
きつく握られ、扱かれる。
薬のせいもあり、わしの意識はほとんど霞がかって何も考えられなくなっていた。
まともな理性なんて、二人、もうほどんど残されていない。


「くぅ・・ぅ・・・ん・・・あ・ぁ・・・!」
「気持ちいいですか?」


イジワルそうなその言葉にも素直にこくこくと頷いてしまう。
その間にも激しく自身を弄られ、あられもない言葉を次々と口走ってしまう。
恥ずかしい。けれど嬉しい。
がまんなんてしなくいいのだ。
そうして欲しくて仕掛けたことなのだから。自分が望んだことであり、きっと相手も望んでいるはず。


たぶんずっとずっと前から。わしをいたわり、大切にしながら。


敏感な先端をぐりっと親指で押しつぶされ、爪を立てられて目の前がちかちかと弾けた。


「あ・・やあああぁ・・・・・!!!」
「可愛いですよ師叔・・・」


抑えることも忘れた甘い悲鳴とともに、限界まで耐えた精を楊ぜんの手のひらに飛ばす。
達した衝撃に荒い息を吐き続けるわしに構わず、楊ぜんは濡れた指先を後ろにまわす。
赤くひくつく場所にいきなり二本の指を突き入れられるが、薬のお陰ですでに潤うそこに痛みはなく。
乱暴に掻き回されて、そこが溶けきっていくのが自分でもわかった。
一番感じる一点を楊ぜんの指が掠めた瞬間、きゅっと締め付けてしまい、天を仰ぐ。
仰け反る白い首筋に口づけ、濡れた瞳で微笑む楊ぜんはとてもキレイだ。


「一回イッて、少しは楽になりましたか・・?」
「あ・・や・・ぁ・・まだ熱・・っ・・」
「・・・もう、途中で止められませんから」
「あ・・やあぁ・・・!?」


中でぐりゅっと指を折り曲げられ、今まで以上の快楽の波が押し寄せてきた。
そのまま熱い内壁を出入りされ、部屋にぐちゅぐちゅといやらしい音を響かせる。
それが自分の中から発する音だと思うと恥ずかしくて、ぎゅっと目を瞑る。


本当はあまり酷いことなんてしたくないんですけど・・・
朦朧とした頭でその言葉を聞き、うっすら瞼を持ち上げたところで指がず・・っと引き抜かれる。
さっきまで攻め立てられていたところの喪失感に、恥ずかしいほどそこが物欲しそうにぴくぴく震えている。
それをみとめて楽しそうに笑った楊ぜんは、身をおこしてそばにあったイスに座ると、わしの身体を抱き起こした。
膝の上に向かい合わせで座らされ、楊ぜんの熱い舌が唇をつつく。
誘われるようにそっと差し出した自分の舌は、すぐに絡めとられ深い口づけに変わっていった。


お互いに求め合って、興奮していく。身体が熱を帯びていく。


堪らなくなって白衣の背中をぎゅっと握る。
それが苦しいからだと勘違いしたのか唇が銀の糸をひいて名残惜しそうに離れていく。
と、同時に掻き混ぜられ溶けきった蕾に楊ぜんの硬く反り返ったモノが押しあてられた。


「楊・・ぜん?」


一度精を吐き出していても、まだ薬の抜けきっていない身体。
何度も入り口を滑り蜜を塗り込める焦れったさに、思わず腰を揺らしてしまう。
耳元にクスっという笑い声がして、楊ぜんの先端が熱い内部に侵入をはじめた。
ぴくんぴくんと腰が揺れる。止められない。


「思いっきり・・・乱れてくださいね」


全ては薬と、どうしようもなく欲しがってしまう自分と欲しがってくれるこやつのせい。


「・・・・・・・・抱いて・・楊ぜん」


激しく、して。







一気に根本まで収め、そのまま息もつけないほど激しい抜き差しが繰り返される。
いつもの優しい動きはどこにもみられはしなかった。
持ち望んだことをされているという喜びに、擦られる内壁がどうしようもなく楊ぜんを締め付ける。


「ん・・・・は、・・・よ・・・ぜん!あ・・っ!」
「いつもより深いですね・・・わかりますか?」
「ひゃぁ・・・・!!ぁ・・・あ・・・いやぁ」

確かめさせるように、限界ギリギリまで自身を抜いて、勢い良くわしの身体を落とす。
最奥を突き上げる。
衝撃が強すぎて身体全体が悲鳴を上げたが、楊ぜんは動きを止めることなくなおも深く交わり続けた。


「あ・・だめ・・やだ・・・ぁぁっ・・」
「だめじゃないでしょう?・・ココは、もっとヤッて欲しいと泣いてますよ?」


小刻みに揺すりながら、楊ぜんの指先がトロトロと蜜を流しているわしを弄る。
お腹につきそうなほど勃起したモノの先端を指の間で挟まれて執拗に擦られ、つままれたまま押しつぶされる。
今にもイきそうな快感を与えられるが、寸前のところで愛撫が中断されて。
涙目で睨んでみても、楊ぜんは軽く笑うだけ。
それもそのはず。下では勝手に腰が揺れていて、自ら身体を上下させていた。


「いいですよ・・・そのまま動いて・・もっと先まで抜いて」
「ああぁ・・!もっと・・・はぁ・・楊ぜんも・・動いてぇ・・!!」


淫らな行為を要求されても今は只それが嬉しい。
わしは夢中で自ら抜き差しし、内でさらに大きく膨れあがる楊ぜんのオスを甘く締め上げる。
同時に下からも深く貫かれ、口からは感じたままの本音しか出てこない。


「あっ!・・あ・・ん・・・っも、イキそ・・」
「ん・・望、もう少し・・」
「や・・ぁ!はっ・・・も・・ダメ・・イくぅ・・!」


いつのまにか楊ぜんの舌は突き出す乳首を捕らえ、先のほうでころころと転がし遊ばれている。
先端から流れる液でもうぐちょぐちょの自身が、上下する動きで楊ぜんの腹に擦りつけられ甘く泣く。
痺れる奥は太いモノで突きまくられて、脳が何かを考えるのを放棄する。


ここが学校で、いつ人が来てもおかしくないということなどどうでもよかった。
ただ苦しいくらいの快感に身をまかすだけ。


「楊ぜん・・あ・・はぁ・・キモチい・・・ぁ」
「・・僕もっ・・・すごく気持ちがいいですよ・・」
「・・・・・・あっ!ひゃ・・ぁあ!」
「くぅ・・・・師叔!」


奥の奥まで届くように、一切強い力で打ち付けられ快楽に喘いだ瞬間。
待ち望んだ絶頂を迎え、二人は同時に果てた。








☆☆☆







「腰が痛い」
「・・・・ゴメンナサイ」


薬もぬけ、行為の後の気だるさだけがわしの身体を包んでいた。


「でもあれはあなたが悪いのですよ?僕の理性が切れるほど誘ったりするから」
「ばっ・・・・!!わしは別に誘ってなど・・・っイタ!」
「大丈夫ですか?」


少しは悪いと思っているのか、わしの痛む腰を楊ぜんの手がさすさすとさすってくれる。
労るような優しい動きが心地よくてそっと楊ぜんの胸に身体を預けてみる。
髪を丁寧に梳かれ、わしは気持ちよくて目を閉じたが、腰をさする手がだんだん妖しくなっているのを感じ抗議しようと顔をあげた。
思った通りそこには楽しそうな顔と、意地悪い微笑み。


「でも師叔があんなに僕を欲しがっていてくれたなんて知りませんでした。これからはいっぱいしてあげますからねv」
「ダアホ!調子に乗るでないっ」


腰を撫で上げる手を退かそうと身を捩っても、楊ぜんはさらに手を這わしてくる。
双丘を撫でながらますます奥まった部分へ進まれてわしは思わず甘い声なんて漏らしてしまった。


「あ・・ん・・!」
「わるい子ですね師叔は♪」
「〜〜〜〜〜!!!」





わしはもうしばらくは絶対欲しがるまい!と固く心に誓った。







おわり☆

 

積極的望ちゃん・・・い、・・いかがなもんでしょう?(びくびく)